騎士は名誉がエネルギーとなって動いていますが、どうもシモンにカチリと型がハマらない気がするのです。
言い方が悪いですね。
もちろん、彼は騎士としての誇りを存分に持っている。
けれど、それが意識の範囲内にあるのかそれとも文化の違いであるのか。
シモンは「栄誉」を目標として動いているのですか?…と聞かれると、私はう~んと黙ってしまいます。
ならば、「栄誉」を無くして彼は動く事が出来るのですか?…と聞かれると、私は胸を張って「NO」と答える事が出来ます。何故なら、彼の存在価値が無くなるからです。そもそも彼自身が騎士としての能力が発揮出来ているか否かを判断出来る上に、そうでなければ自害する覚悟すらあると思うのです。
しかし、漫画内にはシャルルからの評価を待ち遠しいと思っているシモンの姿がある。(実際にはダミアンによる思惑)
私が利己的に動いているのかと勘違いした理由として、彼には絶対的な自信があるという事。
そしてその自信は成功を約束するという事。
彼の失敗の無さに、「栄誉」で動いている事が薄くなってしまっているんですね。
それと彼は貴族や婦人、主君に対しては礼儀が良いのが、おかしな事に、同じ騎士相手には態度が悪くないですか?
この辺りが彼の欠けているポイントだと思うのですが、栄誉よりも勝る自信の存在に相手を見下しているのでしょうか。見下すという言葉は彼らしくない。相手にするどころか、視界にすら入っていないんですね…。